プレゼンテーション上手で仕事が楽しくなる。話し方が武器になる――共鳴発声法によるプレゼンテーションのボイスアカデミー | |
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プレゼンテーション初級編はじめに第1部 デリバリー
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「。」「、」まで話す●文末まで話すと大人の印象適度な間(ま)を入れながら話すために、「。」や「、」も声に出して読むつもりで話しましょう。 もちろん声に出して「てん」「まる」と言うわけではありません。 言えるだけの時間を確保するのです。 「、」なら1秒、「。」なら2秒のように、読点より句点のほうが長めになります。 あるいは、「、」を0.5秒、「。」を1秒でもいい。 間は聞き手の理解を助ける時間ですから、常に成り立つ答えはありません。相手の様子を見ながら、適切な間を取るのが正解です。 さて、「。」「、」まで話す意識にはもうひとつメリットがあります。 「文末まできちんと話すようになる」というメリットです。 文末といえば、「です」「ます」が代表ですね。 このような助動詞や終助詞(か、ね、よ等)まで話すと、きちんとした印象になります。 トイレの場所を尋ねられ、「トイレはあちらにありますが」あるいは「突き当たって右に」と答えるかもしれません。 日本語話者の私たちは、「以心伝心」「みなまで言うな」の文化ゆえか、文末まで聞かなくても意味が通じれば良しとして流してしまいます。 一般にはそれでもいいでしょうが、こうして話し方に関心を持つあなたは「よりこなれた話し方」を目指しましょう。 文末として「。」が打ちやすい表現で終えるように心がけると、「トイレはあちらにございます」「突き当たって右にございます」のように、大人な印象の文末になることでしょう。 ●水がほしいんですけど……もう少し高度なレベルまでお話しします。中級レベルに差し掛かるくらいでしょうか。 日本語には、たしかに「文末まで言わずに相手に委ねる」言語行為があります。 「すみません、水がほしいんですけど」と言えば、相手は「今? この場で? 私に持ってきてほしいという意味ですか?」なんて確かめるまでもなく、意図を察して水を持ってきてくれます。 「私に言ってもしょうがないでしょう。飲みたいなら飲んだらどうですか」なんて返す人がいたら、相当意地悪か、察することのできない人でしょう。 とはいえ、です。 「水がほしいのですが、いただけますか」と文末まできっちり言う気持ちでいながら、途中で切り上げて「水がほしいのですが」まで言うと、感じが良くなります。 最初から「水がほしいんですけど」までしか言う気がない場合とどう違うか、声に出して言い比べてみてください。 声の調子から表情まで変わるでしょう? 「水をいただきたいのですが」とより丁寧な表現に自然に変わるかもしれません。 言葉って、デリケートですね。 |
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